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冬に向けて薪ストーブ導入をじっくり考えてみる

薪ストーブは、国内外問わず古来より親しまれている暖房器具です。馴染みはなくても、鉄でつくられた無骨なビジュアルや使い方などはなんとなくイメージできるのではないでしょうか? そんな薪ストーブですが、最近は都内でも導入する方が増えています。条件にもよりますが、郊外であれば比較的簡単に設置できるので、特に家を新築で建てるタイミングで薪ストーブの導入を考える若い夫婦が多いようです。

使用するまでにはある程度の期間が必要

薪ストーブは、文字通り燃料に薪を使用して燃焼させるため、煙突の設置はもちろん、クリアしなければならない条件が多くあります。また、エアコンなどの暖房器具と異なり、購入してもすぐに使えるわけではありません。導入を考えてから、実際に設置して使用できるまではある程度時間も必要になるのです。一般的に薪ストーブの使用時期は10月〜3月が多いので、9月いっぱいまでには設置を済ませておくのがベストです。

では、薪ストーブを設置する際に必要な条件を見てみましょう。まず、煙突の設置は必須となります。煙突の設置に関しては、消防法の火災予防条例と日本薪ストーブ協会が定める安全基準があり、煙突と可燃物の離隔距離などが細かく決められています。効率の良い燃焼を促すために必要な煙突の高さなどもあるため、希望の場所に薪ストーブが必ず設置できるというわけではありません。

場所が決まれば、屋根に煙突を通すための工事が必要です。これが終われば、好みの薪ストーブを設置するわけですが、薪ストーブを置く場所にも決まりごとがあります。

そもそも薪ストーブは、鉄でできた本体が内部の燃焼による熱で高温になり、本体から発する熱(輻射熱と呼びます)で部屋を暖める構造になっています。本体は極めて高温になるので、煙突同様可燃物からの離隔距離が決められています。壁から規定の距離を離せない場合はレンガやタイル、天然石といった不燃性の素材で壁や床を補強する必要があります。

ここまでやって、やっと薪ストーブに火入れができるのです。ただし、新品のボディはまだ高温に対してのなじみがないので、急激な加熱や冷却はNGです。比較的低い温度で焚くことで薪ストーブを少しずつ熱に慣れさせる必要があるのです。慣らし運転は4〜5回が目安ですが、慣らし運転後もいきなり高温で焚くのは避け、毎日徐々に温度を上げながら通常運転に持っていきましょう。

導入費用だけでなくランニングコストも考える

薪ストーブを導入するには、それなりに費用もかかります。ここでは、薪ストーブの設置にかかるコストを考えてみたいと思います。

まず、薪ストーブ本体の購入価格は、およそ20〜60万円が相場です。さらにファイヤーツール(スコップや火かき棒、火ばさみ、ほうきなど)やログラック(薪の室内収納棚)、グローブなどの関連用品におよそ5〜10万円かかります。煙突に関しては本体がおよそ50万円で、設置施工は20万円ほどが目安となっています。本体価格や煙突の種類、施工内容によって価格は変動しますが、総額で100〜150万円かかる計算になるでしょう。ちなみに、この費用にはランニングコストとしてのメンテナンス代や燃料である薪代は含まれていません。

ランニングコストもまた、薪ストーブ導入にあたり考えなければならない支出です。まず、燃料である薪は仕入れ方により、その金額は大きく変わります。すべて購入するとなると、年間でおよそ24万円(1束450円の薪を1日に3束使用するとして、シーズン中の6ヶ月毎日焚いた計算)。煙突掃除などのメンテナンスをプロにお願いするならば、1回で3〜5万円はかかるでしょう。ただ、これらは山持ちの人から格安で原木を譲ってもらい、自分で薪割りをしたり、煙突掃除を自分で行うなど工夫次第で抑えることも可能です。

まとめ

今回は、薪ストーブの導入についての諸条件とかかる費用について説明しました。条件として重要になってくるのは、煙突が設置可能かどうかを確認することです。そして、導入を思い立った年のハイシーズン(10月〜3月)に使用したいのであれば、その年の9月いっぱいまでには設置を完了させておかなければなりません。そう考えると、時期的には夏場から薪ストーブ選びを始めるのがベストだというわけです。導入費用に関しては、設置に100〜150万円、年間のランニングコストに約30万円と考えておけばよいでしょう。エアコンの導入費用やランニングコストと比べると割高感はありますが、一生モノの暖房器具と割り切り、薪代やメンテナンス費用を抑えられるなら、コストパフォーマンスは意外に高いかもしれませんね。

執筆者:重松大輔

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